母子愛着を知っていますか?
簡単に言うと全ての赤ちゃんは、0歳のときに誰か特定の人に対して愛着を形成をします。それが3歳頃までの人格形成、情緒面の発達や安定に非常に重要なことなのです。
愛着を形成できないと、どうなるか。
今回は「母子愛着形成」について書いていきます。
愛着形成とは
0歳の赤ちゃんは生後半年くらいまでに愛着相手を選びます。オムツを替えたりミルク母乳を飲ませたり抱っこされたりする中で「この人といると安全安心だ」と、特定の人に特別な愛着を抱きます。生後3ヶ月頃から選び始め、生後6ヶ月〜8ヶ月くらいに完成されます。
愛着形成できているか?
愛着が形成されたかどうかは、人見知りが始まる事で確認できます。特別の愛着相手以外には人見知りで泣き、愛着相手が抱っこするとピタリと泣き止むという事が見られます。(もちろん赤ちゃんの性格の違いで、人見知りで大泣きする子も入れば、泣かずに無表情になるだけの子など様々です)
愛着相手が赤ちゃんの安全基地になる
ハイハイしたり歩いたり赤ちゃんの世界が広がるのは、きちんと安全基地があるからです。痛いこと、怖いことがあったら絶対的に安心できる基地に戻ってきて安心できる相手が愛着相手なのです。
愛着相手は母親とは限らない
タイトルに「母子愛着」と書いていますが、愛着形成の相手は母親とは限りません。
父親だったり祖父母だったりの場合も。
2〜3年で確かなものになる
愛着形成の完成は2〜3歳頃です。
※自閉症児など、愛着を形成しにくい子供はもっと遅れて完成されるといわれています。
完成後はより親密な信頼関係を維持し続けようとします。
愛着を形成できないとどうなるか?
愛着障害を起こす事があります。
愛着障害
乳幼児期に長期的に虐待やネグレクト(放置)などを受け、子どもの頃に得るはずだった他者、特に養育者に対する安全感・安心感を獲得することができなかったために引き起こされる障害の総称。同障害は抑制型と脱抑制型の二つに分類されている。前者は人との関わりにおいて、適切な形で関係を開始したり、反応したりできず、過剰に警戒心を抱き、誰とも親しい関係になれない傾向がある。後者は他者との適度な距離感が理解できず、警戒心なく広範な人間関係を形成しようとして、知らない人に話しかけたり、なれなれしく対応し、その後、過剰にベタベタしたりする。両者とも他者との適切な距離感がとれず、非常に不安定なのが特徴である。
生まれつきの脳の機能障害である発達障害とは異なりますが、その特徴が発達障害の特性と似ている所もありますね。「発達障害は親の育て方だ」と勘違いされる要因の一つかもしれないですね。
普通に育てていれば大丈夫
私は出産してからこの「母子愛着形成」を知りました。そして「パパでもなくおばあちゃんでもなく、母親である私が愛着形成の相手になりたい」とこだわっていました。でも今になって考えると「愛着相手が誰か」よりも「誰かと愛着が形成されているか」の方が重要だと気付きました。やはり幼児期の情緒面はその子の一生を左右しかねないからです。
必死になる必要はなく、普通にお世話をして普通に笑いかけて普通に一緒に過ごしていれば愛着は形成されます。
しかし、発達障害児の中にはこの愛着を形成しにくい子供がいます。
愛着を形成しにくい事についてはまた書こうと思います。
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お読みいただきありがとうございました。
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