こんばんは。
自閉症スペクトラムで現在3歳半の息子、先日田中ビネー式知能検査を受けてきました。
来年年少から障害児通所施設(障害児の幼稚園のようなもの)に入園希望なので、願書と一緒に知能検査の結果が必要だからです。
前回受けたのは3歳になったばかりの頃なので半年ぶりです。
田中ビネー式知能検査とは?
幼児から成人まで受けられる個別式知能検査で、IQが出ます。それぞれの年齢ごとに問題があり、いわゆる精神年齢もでます。(13歳以上は精神年齢は出ない)
検査で大切なのは、結果の数値だけではなく先生とのやり取りの仕方や表情、視線、話し方などその他の要素も重要です。心理士の先生が田中ビネー検査をしながら、受けた子どもの苦手な事や得意な事、発達の凹凸、またアプローチの方法やアドバイスを教えてくれます。
特に息子のような自閉症スペクトラムの場合、出来る事と出来ない事、得意な事と苦手な事の差が大きいので、検査の数値よりも「何が苦手で何に困るのか、それにどうアプローチすれば良いのか」を知るのが大切です。
結果は?
今回の知能検査の結果です。
- 知的な遅れはない
- 発達の凹凸が大きい
- 3歳0ヶ月程度(半年遅れくらい)
ん?前回の結果結果と同じだ。
3歳0ヶ月に受けたときは「2歳半くらい」って言われたので、きっちり半年分成長しているみたいで良かったー!
しかし!そこじゃない!!
問題なのは、凹凸が大きすぎることです。
例えば、得意な数の概念の問題は今回の検査で6歳レベルかそれ以上だと分かりました。
ひぇーーすごい!
先生も驚いていたよ!
3歳くらいだと5くらいまでの数の概念があれば良いらしいけど、息子は100までなら余裕です。たし算も引き算も出来ます。
しかし!
反対に苦手な事は2歳レベルだそう。
例えば「頭にかぶるものは何ですか?」という質問が出来ませんでした。
もちろん「帽子」自体は知っているし、日常で帽子を渡せば頭にかぶるのも分かっています。
でも「頭にかぶるものは何ですか?」と質問されると何を聞かれているか分からないみたいです。
同様に「紙を切るのはどれですか?」「ご飯を食べるときに使うものはどれですか?」などハサミやスプーンのイラストを指を指す問題も出来ませんでした。物の名前を覚えるのはすごく得意なのに、それを動詞で質問されると分からないのです。
なるほど、なかなか難しいです。
先生からのアドバイスとしては「日常生活の中でお母さんが『あ!アレがない!あれ、ご飯食べるときに使うアレよ!何だったっけ?』みたいにさりげなく動詞で質問すると良いです」と言われました。
なるほど、母は女優ですね。
息子が産まれてからずっとテンション高めの明るい母を演じてきましたが、まだまだ女優として修行が足りないみたいです。
今回の検査で、数字(数の概念)と物の名前の記憶力以外は、遅れている事が分かりました。
自分で着替えるとか自分でスプーンを持って食べるとか身辺自立の部分も大きく遅れがあります。あまりに不器用なので『発達性協調運動障害』の疑いも出てきました。
(発達性協調運動障害についてはまた別の記事に書きたいと思っています。とにかく不器用すぎるという事です。)
当たり前のことが当たり前じゃない
例えば「頭にかぶるものは何ですか?」と聞かたら普通に「帽子」と簡単な答えです。公園に行くときは帽子を渡せばかぶるし、お友達が帽子をかぶっていたら「〇〇ちゃん帽子かぶってるねー」と言ったりします。もちろん頭が何処かも分かっています。
なのに「頭にかぶるものは何ですか?」と聞かれると分からないのです。
【かぶる、切る、食べる、座る】は分かる。
↓
【かぶる=〇〇】と聞かれると、何を聞かれているかが分からない。
発達障害児を育てる上で、我が子は何が分からないのか、それにどうアプローチするのが適切か、を親が知ることが大切だと思うのです。
母親の私から見ても『会話や質問される事が苦手なんだな』とは思っていましたが、動詞での質問が苦手とか具体的なことは分からないままだったと思います。
親は当たり前に分かっているだろうと思っている事が、実は子どもは分かっていなかったというのは発達障害の子どもを育てる上ではよくあります。それ故、我が子の『発達障害による苦手』に気付かない事が多いそうです。
困る事が出てくる
「頭にかぶるものは何か?」が分からなくても家での生活で困ることは今の所ないです。
何だか言っていることが伝わらないなぁと私が感じるだけで、息子も私も困りはしません。
しかし、幼稚園などの集団生活が始まると困ると思います。先生1人に対して子どもは数十人。先生の言っている言葉(指示)が分からないと息子は困るでしょう。『周りのお友達を見ながら何となく出来る』かどうかもあやしいです。きちんと理解出来ないと積極的に動こうとはしません。これも特性の1つです。
だから尚更、集団生活において、先生の指示が通るかどうかは重要になってきます。
1人1人に合わせた対応を希望
年少からは普通の幼稚園ではなく障害児通所施設に入園希望です。普通の幼稚園との大きな違いは、1人1人に合わせたプログラムがある事です。子ども2〜3人に1人の先生が就いてくれるので流れについて行けなくて、置いていかれる事がありません。
『良くも悪くも周りに流されないマイペースすぎる』特性がある息子は、今はまだ自分のペースを保てる環境が必要だと思いました。
まとめ
やっぱり言葉や会話の理解力が弱いのね〜。
そうだろうとは思っていたけど、ここまでとは思っていなかった〜私もまだまだですな。
このままいけば算数も『計算は得意だけど文章問題にめっぽう弱い』ことになりそう!!
以上、田中ビネー式知能検査の結果報告でした。