発達障害3歳の息子の事を色々書いている当ブログですが、過去のこの記事↓
この記事にこんなコメントをいただきました。
なんか、お母様が発達障害についてかなり前のめりになっているような気がします…。
発達障害は何かがすごく得意で何かがすごく苦手!という固定概念が強すぎるような。
確かに息子さんの数字力の発達状況は凄いと思います。
ですが、同時に生まれて間もない子供に畳み掛けるように数学の問題を与えていく親御さんの前のめり感も凄いなと…。
人間の子供というのは未知の能力を秘めているものです。
教えれば、意外と何でもできてしまうのかもしれません。
気を悪くされたらごめんなさい。
どうもお子さんを天才に育てあげたいという野望が有るように感じました。
小さい頃に興味があったものも、成長に連れて変わるものです。
あまり数学力を鍛えることに脅迫的にならず、純粋に子供らしい動きかわいーなーというところを眺めてあげてはどうでしょう。
なんだかすごく親身に読んで頂けているのだなぁと嬉しくなりましたが、「このブログを読んでいる人はこんな風に感じるのだなぁ」と考えさせられました。
考えれば考えるほど、久しぶりに病みそうになりました。
まさか、数学の天才児に育てようとしていると思われるとは!野望があると思われますか・・・数学力を鍛えることに脅迫的になっていると思いますか・・・
息子が数字に強い興味を示す事が、発達障害を疑い始めたきっかけで、数字ばかりに興味を示す息子のことを複雑な気持ちで眺めていた時期の方が長かったのですが。
息子が2歳前の寒い日に、公園に行ったとき、この時期は数字とママ意外興味なし!という程、数字に取り憑かれていたのですが、そのとき公園でも看板などに書いてある数字を眺めてばかりでした。木の枝を持ってきたので、地面に数字を書いてあげたらその場から動かなくなりました。
なんだか悲しくなってきて。
何で他の子と同じように遊具で遊ばないの?
何で数字ばかりなの?
寒い中公園に来た意味ないじゃん、ずっと部屋で数字の本でも読めば良いじゃん。
あぁどうやったら普通になるのか?
何でプラレールとかに興味ないの?
いつまで数字が好きなの?
こんな風に考え出すと止まらなくなってしまい、地面に木の枝で書いた数字を眺めながら泣きました。
今でこそ、得意な事を伸ばしてあげたい!とかブログにも書いていますが、ここに至るまでに気持ちの紆余曲折がたくさんありました。
「この子、普通じゃない・・」
いわゆる普通の子供を育てた事がないけれど、お友達などと比べると、本当に普通じゃないのが目立つのです。
教えれば、意外と何でもできてしまうのかもしれません。
私もそう思いたい気持ちは過去にはありました。しかし、興味を示さないのです。息子が全く興味を示さず、楽しくない事を教えるのは至難の技です。このあたりが、発達障害児のこだわりの強さで、コントロールなんて不可能な部分です。
生まれて間もない子供に畳み掛けるように数学の問題を与えていく親御さんの前のめり感も凄いなと…。
生まれて間もないときに数字に興味を持ち、今でも数字にばかり興味があるのは息子本人です。数学の問題を望むのは息子なんです。
もっと普通の事をして遊びたいのは私です。
動物園に行っても、動物を見ずに看板に書いてある数字やマークばかり見ます。
水族館に行っても魚なんか興味なくて、通路の数字を追いかけてばかりです。
それを止めると、思い通りにならないから奇声をあげます。
いまだに悩み、それでも個性だと捉え、扱いにくい息子を可愛い可愛いと育てているのです。
自閉症スペクトラムといっても、様々な特性は人それぞれで、特にこだわりが強く興味の偏りが著しい息子にどうやったらいわゆる「普通」のことを教えれるのか分からないから療育に通っています。
「発達障害児本人の脳が喜ぶ、脳が気持ちが良いと感じる療育」という言葉を聞きますが、実際は、生活していく上で(特に集団生活で)困難なことを克服させなければなりません。
「個性を伸ばそう、個性的であれ」というのは、まだまだ非常に難しい理想論だなぁと感じる毎日です。
しかし、理想論で終わらせないように、なるべくなるべく個性を伸ばしてあげたい!と思えるようになったのは最近やっとなのです。
決して、英才教育を受けさせたい訳でも、数学の天才になってほしいわけでもありません。
社会に出て集団生活が始まれば、息子のような特性だと、ものすごくストレスを受け、そのストレスを上手く消化できないであろう事が予想できます。
だからこそ、家では例え「普通」じゃなくても、好きな事や興味のあることに没頭させてあげるのも良いのじゃないかと考えています。
我が家にある絵本やおもちゃは数字関連のものばかりで、息子が一番好きなおもちゃは電卓やカウンターで、どこに行くにも持ち歩いています。
これらは親が与えたのではありません。ダイソーに行ったときたまたま息子の目にとまり、それ以来息子が自ら選ぶのです。
ハタから見ると異常な事のように見えるでしょうが、これが息子の「脳が喜ぶこと」であり息子にとっては「普通のこと」なのです。
うーん、難しいですね。
親の意思で息子のこだわりの強さのコントロールなんか出来ないです。
あまり数学力を鍛えることに脅迫的にならず、純粋に子供らしい動きかわいーなーというところを眺めてあげてはどうでしょう。
たどたどしい発音で数字を一生懸命読んでいる息子も子供らしくてかわいいなぁと思います。
どうやって育てて、どうやって日々接していくのが正解なのですか。正解なんてないのは重々承知しています。
私は数学的なことに限らず、息子に何か教える事に強迫的になったことは一度もありません。ただのびのびと育ってほしいと思っています。